60代からの輝き:ナチュラルに美しく見せる、簡単メイク術
年齢を重ねるごとに、肌や顔立ちの変化を感じ、以前と同じメイクがしっくりこなくなったと感じることは自然なことです。ファンデーションがシワに入り込んだり、目元がくすんで見えたり、眉が薄くなったりといったお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
メイクは、これらの変化を隠すためだけのものではありません。むしろ、年齢を重ねたからこそ醸し出せる上品さや優しさを引き出し、内側からの輝きをさらに際立たせるための素晴らしいツールです。厚塗りを避け、ご自身の魅力をナチュラルに引き出す簡単なメイク術を取り入れて、毎日を心地よく、そして輝くものにしませんか。
この記事では、60代からの女性が、時間や費用をかけすぎずに、ご自身らしい美しさをナチュラルに演出するためのメイク術をご紹介します。
年齢を重ねた肌を輝かせるベースメイクの基本
ベースメイクは、美しい仕上がりの土台となります。年齢肌の悩みをカバーしつつ、厚塗り感なく自然なツヤと明るさを引き出すことが大切です。
1. 保湿を徹底する
メイクのノリは、肌の水分状態に大きく左右されます。洗顔後やメイク前に、化粧水や乳液、クリームを使って肌をしっかりと保湿しましょう。肌がふっくらと潤うことで、ファンデーションの密着度が高まり、乾燥による小ジワや粉吹きを防ぐことにつながります。特に乾燥が気になる場合は、保湿力の高い美容液やオイルをプラスするのも良いでしょう。
2. 下地で肌色を補正する
メイク下地は、ファンデーションの持ちを良くするだけでなく、肌の色ムラやくすみを自然に補正する役割があります。 * くすみが気になる方: パール入りのものや、肌色をワントーン明るく見せる効果のあるピンク系やパープル系の下地がおすすめです。 * 赤みが気になる方: グリーン系の下地が赤みを打ち消すのに役立ちます。
部分的に気になる箇所に使うだけでも、顔全体の印象が明るくなる効果が期待できます。
3. ファンデーションは「薄く」「部分的に」
厚塗りはシワや毛穴をかえって目立たせてしまうことがあります。リキッドタイプやクリームタイプのファンデーションを使い、顔全体に均一に塗るのではなく、まず顔の中心部(Tゾーンや頬など)に薄くのせ、外側に向かって優しくなじませるようにしましょう。カバーしたい部分は、重ねるのではなく、コンシーラー(肌の気になる部分、シミやニキビ跡などを部分的に隠す化粧品)を少量使うのがおすすめです。指の腹でトントンと優しく叩き込むようになじませると、自然に仕上がります。
4. パウダーでふんわりと仕上げる
ファンデーションの後のフェイスパウダーは、メイク崩れを防ぎ、肌表面をなめらかに見せてくれます。マットな仕上がりがお好みであればパフでしっかり、ツヤ感を残したい場合はブラシでふんわりと乗せるのが良いでしょう。乾燥が気になる場合は、パウダーを乗せる範囲を限定する(崩れやすいTゾーンなど)方法もあります。
表情を豊かに見せるポイントメイクの工夫
ベースメイクで整えた肌に、ポイントメイクで血色感や立体感をプラスし、表情を生き生きと見せましょう。
1. 自然な眉で顔の印象を整える
年齢とともに眉が薄くなったり、形が崩れたりすることがあります。眉は顔の額縁とも言われ、眉の形や濃さで顔の印象は大きく変わります。 * 描き方: 眉頭は濃くせず、眉尻に向かって自然に描くことを意識しましょう。ペンシルやパウダー、ブラシなど、ご自身が使いやすいアイテムを選んでください。足りない部分を少しずつ描き足し、眉全体の形を整えるイメージです。 * 色: 髪の色や瞳の色に合った自然な色を選ぶと、より肌になじみやすくなります。
2. 目元を明るく見せるアイメイク
まぶたのくすみやたるみ、小ジワなどが気になる目元は、工夫次第でぱっと明るい印象になります。 * アイシャドウ: パールやラメが控えめな、肌なじみの良いベージュやブラウン、ピンクベージュなどの暖色系がおすすめです。まぶた全体に明るい色をベースに塗り、目のキワに締め色を細く入れると、自然な立体感が生まれます。鮮やかすぎる色や濃すぎる色は、かえって目元を沈んで見せることがあるため、少量ずつ試してみてください。 * アイライン: 太く引くと不自然になりがちです。まつ毛の隙間を埋めるように細く引くか、目尻側だけに短く引くのがナチュラルです。リキッドタイプよりペンシルタイプの方が柔らかい印象になります。 * マスカラ: 上まつ毛だけに塗り、根元から毛先に向かって軽く持ち上げるように塗ると、目がぱっちりと見えます。下まつ毛は無理に塗らなくても構いません。
3. チークで血色感をプラス
チークは、顔色を健康的に見せ、表情を明るくする効果があります。 * 選び方: 肌なじみの良いコーラル系やローズ系、オレンジ系などがおすすめです。パウダータイプだけでなく、クリームタイプやリキッドタイプは内側からにじみ出るような血色感を演出しやすいです。 * 入れる位置: 頬骨の一番高いところから、こめかみに向かってふんわりと入れるのが一般的です。笑ったときに高くなる位置を中心に、広範囲にぼかしすぎないようにすると、顔全体が引き締まって見えやすくなります。
4. リップで口元に彩りを添える
唇は年齢とともに乾燥しやすく、縦ジワが目立つようになることがあります。リップメイクで潤いと色味をプラスすることで、顔全体が華やかな印象になります。 * ケア: リップクリームでしっかりと保湿をしてからリップを塗りましょう。 * 色: 明るめのコーラルピンクやローズレッド、ベージュレッドなど、肌色を明るく見せてくれる色を選ぶと良いでしょう。マットな質感より、程よいツヤのあるものの方が縦ジワを目立たせにくく、ふっくらと見せる効果が期待できます。唇の輪郭がぼやけてきた場合は、リップライナーで輪郭を整えてから塗ると、きれいに仕上がります。
メイク直しも賢く手軽に
日中、メイクが崩れてきても、厚塗りは禁物です。 * 崩れた部分: ティッシュや油取り紙で優しく押さえて余分な皮脂を取り除きましょう。 * 乾燥: 保湿ミストや、少量の乳液などを指先にとって乾燥した部分になじませるだけでも、肌が落ち着きます。 * 部分的な直し: ファンデーションやパウダーを重ねる際は、ごく少量にとどめ、気になる部分にだけ優しく乗せるようにしましょう。
内側からのケアがメイクの美しさを引き立てる
どのようなメイクも、健やかな肌の上で行うことで、より輝きが増します。バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、そしてストレスを溜め込まない心の健康は、美肌づくりに不可欠です。内側からのケアと、ご紹介した簡単なメイク術を組み合わせることで、年齢を重ねるごとにますます美しく輝くご自身に出会えるはずです。
まとめ
年齢を重ねたお肌と向き合いながら、ナチュラルな美しさを引き出すメイクは、決して難しいものではありません。保湿を基本にしたベースメイク、そして血色感や立体感を意識したポイントメイクなど、ちょっとしたコツを取り入れるだけで、顔全体の印象はぐっと明るくなります。
メイクは、ご自身の魅力を再発見し、毎日を楽しく過ごすための手段です。ご紹介した簡単なステップを参考に、ぜひご自身のペースで試してみてください。鏡を見るたびに、ご自身のナチュラルな美しさに自信を持てるようになることを願っています。年齢を味方につけて、輝き続ける毎日を送りましょう。