60代からの輝き:体の巡りを整えて、輝く肌と元気を育む簡単習慣
年齢を重ねるにつれて、ふと鏡を見たときに肌のくすみが気になったり、以前より体が冷えやすくなったと感じたりすることはありませんか。また、なんだか体が重くだるく感じたり、むくみが取れにくくなったという方もいらっしゃるかもしれません。
こうした年齢に伴う体の変化は、体の「巡り」が関係していることがあります。血行やリンパの流れが滞ると、肌に栄養や酸素が行き渡りにくくなったり、老廃物が溜まりやすくなったりするためです。
でもご安心ください。体の巡りを整えるために、特別なことや高価なものを用意する必要はありません。日々の生活の中で少し意識するだけで、簡単で無理なく続けられる習慣がたくさんあります。体の内側から巡りを良くすることで、肌の輝きだけでなく、毎日の元気にもつながるのです。
この記事では、60代からの女性に向けて、体の巡りを整え、内側から輝きを引き出すための簡単で実践的な習慣をご紹介します。
なぜ「体の巡り」が大切なのでしょうか
私たちの体には、血液やリンパ液といった体液が常に流れています。血液は酸素や栄養素を体の隅々まで運び、二酸化炭素や老廃物を回収する役割を担っています。一方、リンパ液は、不要になった老廃物や異物を回収し、体外へ排出する手助けをしています。これらがスムーズに流れている状態が「巡りが良い」ということです。
年齢とともに筋力が低下したり、血管やリンパ管の働きが衰えたりすると、これらの巡りが滞りやすくなります。巡りが悪くなると、次のような影響が出やすくなります。
- 肌への影響: 酸素や栄養が届きにくくなり、肌のターンオーバーが乱れやすくなります。その結果、くすみや乾燥、ハリ不足といった悩みに繋がりやすくなります。また、老廃物が溜まることで、肌の透明感が失われることもあります。
- 体への影響: 冷えやすい、むくみやすい、疲れやすい、肩こりや腰痛を感じやすいなど、全身の不調につながることがあります。体温が下がることで免疫力の低下を招く可能性もあります。
体の巡りを整えることは、見た目の美しさだけでなく、健康的な毎日を送るためにも非常に重要なのです。
自宅でできる!体の巡りを整える簡単習慣
では、具体的にどのような習慣を取り入れれば良いのでしょうか。ここでは、特別な道具や時間を使わずに、自宅で手軽にできる方法をいくつかご紹介します。
1. 食事からのアプローチ
体を作る基本となる食事は、巡りを良くするためにも大切です。
- 体を温める食材を取り入れる: 生姜、ネギ、ニラ、カボチャ、根菜類(ごぼう、レンコンなど)は、体を内側から温める働きが期待できます。スープや煮物など、体を温める調理法で積極的に摂りましょう。
- 血行をサポートする栄養素を意識する:
- ビタミンE: 血管を健康に保ち、血行を促進する働きが期待されます。ナッツ類、アボカド、かぼちゃなどに含まれます。
- 鉄分: 血液を作るために不可欠です。ほうれん草、ひじき、レバーなどに含まれます。
- DHA・EPA: 魚の油に含まれるオメガ3脂肪酸で、血液をサラサラにする働きが期待されます。青魚(サバ、イワシなど)に豊富です。
- 水分をこまめに摂る: 体液の循環をスムーズにするためには、十分な水分補給が必要です。一度にがぶ飲みするよりも、コップ1杯程度をこまめに飲むのが効果的です。冷たい飲み物は避け、常温や温かい飲み物を選ぶと良いでしょう。
2. 軽い運動・ストレッチ
適度な運動は、筋肉を動かし、血液やリンパの流れを促します。
- 座りっぱなしを避ける: 長時間同じ姿勢でいると、体の巡りが滞りやすくなります。1時間に一度は立ち上がって軽く伸びをしたり、数分歩いたりするだけでも違います。
- 簡単なストレッチ:
- 首回し: ゆっくりと首を大きく回します。前後左右に傾けるのも効果的です。
- 肩回し: 肩甲骨を意識しながら、前回し・後ろ回しを繰り返します。
- 足首回し: 座ったまま、または寝ながら足首を大きく回します。ふくらはぎのポンプ作用を助け、血行促進に繋がります。
- ウォーキング: 無理のない範囲で、毎日少しずつでも歩く習慣をつけましょう。景色を楽しみながら行うと、気分転換にもなります。
3. 温め習慣
体を外側から温めることも、巡り改善に繋がります。
- 湯船に浸かる: シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯(38~40℃程度)にゆっくりと浸かるのがおすすめです。体の芯まで温まり、血行が促進されます。半身浴も効果的です。
- 「首」のつく部分を温める: 首、手首、足首には太い血管が通っています。これらの部分をレッグウォーマーやマフラー、アームウォーマーなどで温めると、体全体が温まりやすくなります。
- 温かい飲み物: 白湯、ハーブティー、生姜湯など、温かい飲み物を飲むことで、体の中から温めることができます。
4. セルフマッサージ・ツボ押し
手軽にできるセルフケアとして、マッサージやツボ押しも有効です。
- 簡単なリンパマッサージ:
- 顔: 顎先から耳の下へ、小鼻の横から耳の前へ、額の中央からこめかみへ、優しくなでるように流します。
- 首・デコルテ: 首筋を鎖骨に向かって優しくなで下ろします。鎖骨のくぼみも優しく押すと良いでしょう。
- ふくらはぎ: 足首からひざ裏に向かって、下から上へ優しくさすり上げます。
- 巡りに良いツボ:
- 三陰交(さんいんこう): 内くるぶしから指4本分上の骨の後ろ側。冷えやむくみに効果が期待されます。
- 合谷(ごうこく): 手の甲側、親指と人差し指の付け根の間。血行促進やリラックス効果が期待されます。
- これらのツボを、気持ち良いと感じる程度の強さでゆっくりと押してみてください。
5. 生活習慣の見直し
日々の習慣を見直すことも、体の巡りを整える上で重要です。
- 質の良い睡眠をとる: 睡眠中に体は修復され、自律神経も整います。十分な睡眠時間を確保し、寝る前にリラックスする時間を作るようにしましょう。
- ストレスを溜め込まない: ストレスは血管を収縮させ、血行不良の原因となることがあります。好きな音楽を聴く、軽い運動をする、友人と話すなど、ご自身に合った方法でストレスを解消しましょう。
- 体を締め付けない: きつい下着や衣類は、血行を妨げる可能性があります。ゆったりとした、リラックスできる服装を選ぶことも大切です。
毎日続けるためのヒント
新しい習慣を始めるのは少し億劫に感じるかもしれませんが、全てを一度にやる必要はありません。
- 小さな一歩から始める: 例えば、「朝起きたら白湯を一杯飲む」や「テレビを見ながら足首を回す」など、本当に簡単なことから始めてみましょう。
- 「ながら」で取り入れる: 通勤中や家事をしながらできるストレッチやツボ押しなど、「ながら」でできることを見つけると続けやすくなります。
- 完璧を目指さない: 毎日できなくても落ち込む必要はありません。「今日はできた」「明日またやろう」と、気楽な気持ちで取り組むことが大切です。
まとめ
年齢を重ねることで体の巡りが滞りやすくなるのは自然な変化ですが、日々のちょっとした習慣で、その状態を改善し、内側から輝きを引き出すことが可能です。食事の工夫、軽い運動、温める習慣、セルフケア、そして生活習慣の見直し。これらはどれも、自宅で無理なく続けられる簡単な方法ばかりです。
体の巡りを整えるケアは、すぐに劇的な変化を感じるものではないかもしれません。しかし、続けていくうちに、肌の調子が少しずつ良くなったり、体が軽くなったと感じたり、毎日をより元気に過ごせるようになったりと、小さな喜びを感じられるはずです。
高価なものに頼るのではなく、ご自身の体をいたわり、内側からのケアを大切にすることで、年齢を重ねるほどに輝きを増していくことができます。今日から一つでも、無理なく続けられる習慣を始めてみませんか。